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2012.07.19 Thu

アンビエントナリッジ 死について書いた二本 佐藤清文

スクリーンショット(2012-09-24-21.47.png「逃げるが勝ち」

 神谷栄司京都橘大学教授編纂の『子どもは遊べなくなったのか』(2011)によると、最近、ルールの下で勝ち負けを競う遊びをできない子どもたちが目につくようになっています。「遊びの根幹であるルールをめぐって、異変は起きている。遊びグループの中で比較的に力の強い子どもが、自分の負けがはっきりする直前に、負けないようにルールを勝手に変更してしまう。その結果遊びは崩壊していく。他方、種々の発達障害の疑いのある幼児たちも独特な形で『遊びにくさ』のなかにある」

 ところが、そんな子どもであっても、ごっこ遊びは楽しめるのです。ままごとのようなイメージの遊びは3歳児ぐらいから見られます。想像力を働かせて、対象を見立てたり、場面を設定したり、役割を演じたりすることで、行動ルールや表現力が身に付きます。こうしたごっこ遊びは時代が変わっても、人気は依然として維持されているのです。

 しかし、そうなると、このアンバランスさが不可思議です。勝負事の遊びもごっこ遊びも人間の文化にはどちらも必要ですし、優劣もありません。遊んでいる子どもの光景に一方では破綻した有様、他方で昔と変わらぬ姿も見られるのです。なぜと問わずにはいられません。

 最近の子どもの傾向や特徴に関する報道や指摘には注意が必要です。特定イデオロギーに基づく教育改革を行いために、問題化されることが少なからずあるからです。権威主義者が教育改革の理由として社会混乱を挙げるのは常套手段です。

 遊びに関する古典的分類としてシャロッテ・ビューラー(Charlotte Buhler)による次の四種類がよく知られています。

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2012.03.04

佐藤清文 3分批評/橋下大阪市長と市民社会の組織化

sinkan20120923.png「感覚は、偽りの見せかけで理性をたぶらかす」

ブレーズ・パスカル『パンセ』

 橋下徹大阪市長の政治的意見は、「僕の感覚」を乱発するように、未熟である。おまけに、批判に対する反論も子供の悪口の域を出ない。そんな彼への支持率が高い理由の一つにマスメディアの使い方の巧みさが挙げられる。

 マスメディアの利用に長けていた最近の政治家として小泉純一郎元首相が思い浮かぶ。彼は、「構造改革」や「改革なくして成長なし」などキャッチーなフレーズを繰り返し用いて有権者に印象づけ、その手法は「ワンフレーズ・ポリティクス」とも呼ばれている。もっとも、小泉元首相の決め台詞はほとんどが剽窃である。「改革なくして成長なし」は1970年の公害国会での佐藤栄作首相によるスローガン「福祉なくして成長なし」のもじりである。

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